全国平均値と有名大学2校から読み取る、私立大学薬学部6年間の学費総額と内訳

健康は私たちにとって欠かせません。

誰もが、CMで有名になった寒さに強いフィンランドのアイスマンのようになれたらよいのですが、多くは大病とはいかなくても小さな風邪や病気にかかるリスクを抱えています。

そんな中医療にならび薬学の発展も目覚ましく、かつて不治の病といわれていた病気でも薬一つで治せるようになってきました。

そして最近は薬の種類とともに薬局の店舗数はとても増えていますね。

その数は今やコンビニエンスストアよりも多いといわれており、最近ではコンビニと提携したドラッグストアもあります。

こういった背景も手伝ってか全国で薬剤師の届け出件数も伸びており、2016年の時点で30万人を突破したと厚生労働が発表しました。

そして同様に薬学部への進学者も年々増えている状況のようです。

今後もその傾向は強まる可能性が高いと見込めますが、薬学部への進学、特に私立大学の薬学部への進学にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?

薬学部は医学部と同様に在学期間は6年が基本で費用もそれなりにかかりそうですが、漠然としていてなかなか想像しにくいです。

特に超高額とされている医学部のように費用例で取り上げられることも少ないため、具体的に知られていません。

『こどもが薬学部に進学したいと言っているけれど、費用はいくらかかるの?』

『今の貯蓄で6年間通わせられるかしら』

『同じ薬学部でも進学先で費用に差はある?』

今回はそういった私立大学薬学部進学での不安要素の1つである学費について解説します。

薬学部を設置している私立大学はいくつある?

2018現在、日本には597校の私立大学が存在しています。

その中で薬学部が設置されている私立大学は57校です。

思っていたよりもずっと少ない割合ですね。

その大学を都道府県別にしてみると以下の通り。

全国57校あるうち20校が関東・甲信越に集中しており、その中でもさらに東京都に多いことがわかります。

東京都は単純に私立大学数が多いためもありますが、とはいえかなり偏った割合ですね。

薬学部が設置されていない県もありますので、東京出身以外の薬学部を目指す人は親元を離れ一人暮らしや下宿をして学生生活を送る可能性が高いといえます。

今回は具体的に述べませんが、薬学部への進学にはこうした学費以外の費用がかかることについても念頭に入れておきましょう。

薬学部は何年制?

以前は額学部も4年制大学でしたが、2006年度以降は6年制大学が新しく設置され、今では6年制大学の方が主流になっています。

2006年度以降の4年制大学は基礎薬学や創薬科学関連の研究を中心とした、いわば研究者養成が目的。

そのため学部も薬学科では”薬科学科”です。

薬剤師になるための勉学ではないので、4年制大学を卒業しても薬剤師国家試験受験資格は得られません。

今回の記事では6年制大学に的を絞り、6年間で必要な学費について解説します。

薬学部の学費はいくらかかる?

同じ6年制大学である医学部の在学期間中に必要な学費は、私立大学で約3,000万円とされています。

〈関連記事⇒学費総額は家一棟分!?【私立大学医学部】在学6年間でかかる学費

では薬学部はというと、およそ1,000万円。

医学部の3,000万という驚異的な数字の後ですので感覚が麻痺しそうですが、1,000万円でも十分高額な数字です!

とはいえ6年間の学生生活と思うとどうなのでしょう?高い?リーズナブル?

そういったことを踏まえ、1,000万円の学費の内訳を、全国平均値と2大学の学費を例にして説明します。

全国私立大学薬学部における平均の学費

平均額について説明する前に、学費=学生納付金の内訳を説明しましょう。

私立大学における学生納付金には主に次の3つが含まれています。

  • 入学料
  • 授業料
  • 施設設備費

これら3つは私立大学のどの学部でも納金されるもので、ベースです。

入学料は初年度のみの費用ですが、授業料と施設設備費は毎年納金することになります。

また、学部によっては実験実習費とその他の経費が必要であり、薬学部でもこの費用は必要になります。

その他経費には保険料や同窓会費、講習会費等が含まれるでしょう。

それでは厚生労働省が開示しているデータを参考に、在学期間中の薬学部の平均学費を割り出します。(100円以下四捨五入)

出所⇒文部科学省 私立大学等の平成28年度入学者に係る学生納付金等調査結果について

入学金が30万円を超えています。

これは医学部・歯学部に続く3番目に高い金額です。

授業料においても同様で、上記2学部の次に高い数字でしたが、医学部・歯学部が200万円(歯学部は300万円)以上が平均値のため、その差は大きく開きます。

意外だったのが実験実習料。

薬の調合などで薬剤の購入費等を考えると実験実習料は飛び切り費用がかかるだろうと思いきや、数万円程度で済んでいます。

これらをトータルすると6年間で1,143万円。

数字で見るととても大きな額ですが、授業料がやや高額ではあるものの6年間と考えると妥当な数字であるとも言えます。

月々費用に換算した場合でも、初期費用は18万円ですが2年目以降は15万円まで下がることに。

月50万円以上かかる医学部と比べても相当良心的な金額ではないでしょうか。

具体的な大学の費用

上記では全国平均から私立大薬学部での学費総額を説明しました。

それでは実際にある私立大学薬学部の費用はいくらかを見てみましょう。

今回挙げる大学は次の2大学です。

・慶應技術大学

1つめは薬学部の中でも偏差値が最も高いとされている慶應義塾大学を例に費用を計算してみます。

出所⇒慶應義塾大学【学部】学費

全体的にやや高めの結果となりましたが、先に挙げた大学平均学費とも200万円の差で収まりました。

これは実験実習費が全国平均よりも15万円以上上回ったことと、”在籍基本料”という慶應大学独自の費用が上乗せしたためと考えられます。

ただし慶應義塾大学の公式ホームページにもあるように、教科書代・実験費・各種講座費は上記の学費には含まれていません。

つまり表にある在学期間合計以上に費用がかかることは明らかでしょう。

・千葉科学大学

大学2つ目は千葉科学大学薬学部です。

以下は当該大学学部の学費を表にしたもの。

出所⇒千葉科学大学 2019年度入学金・授業料

千葉科学大学の在学期間合計金額は全国大学平均と近いですね。

この大学のユニークな点は、ノートパソコンの購入が学生全員が必須というところ。

特に大学斡旋のノートパソコンを購入する際、ソフトの違いか薬学部だけ他の学部よりやや割高になります。(通常は156,900円)

もともとノートパソコンを持っている人ならばこの分の費用は浮かすことができますね。

こうした諸々に入学金も加わり、初年度の費用は2年生以降の学費と40万円近く差が出ます。

また大学2年生以降は実験実習費も初年度より6万円上乗せに。

といっても慶應大学であった”在籍基本料”のようなものはないので、在籍期間中の合計学費も慶應大学よりも抑えることができますが、どちらにしても1,000万円を超えることは確実です。

千葉科学大学は慶應大学ほど偏差値は高くありませんので、慶應大学よりも目指しやすいでしょう。

しかし偏差値が低い大学ほど留年の確率が高くなると聞きます。

つまり学費も上記以上にかかる可能性が高いということ。

もし千葉科学大学で1年留年してしまった場合、総費用は1,391万800円となり慶応大学の6年間合計よりも高くなってしまいます。

このように偏差値と留年可能性には反比例の関係が発生する場合もありますので、大学選びは慎重に検討しましょう。

まとめ

いかがでしたか?

具体的な学費を知ることで薬学部に通う時の費用はイメージしやすくなったと思いますが、今回挙げた2大学はほんの一例です。

地域や偏差値によっても差はありますので、お子さまの行きたい大学の費用にどのような特徴があるか、納付金に余計な費用が含まれてない等を見極めるためのベースとして、今回の記事を参考にしてみてくださいね。

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