学費総額は家一棟分!?【私立大学医学部】在学6年間でかかる学費

「子供がなりたい職業ランキング」で上位に君臨するお医者さん。

テレビドラマの影響や怪我・病気でお世話になった経験をきっかけに、医者という職業に憧れを抱く人も少なくないでしょう。

かつて筆者にもそんな夢焦がれる時期がありました。(もっとも口にすることさえ恥ずかしい動機でしたが…)

しかしご存知の通り、医者になるには並大抵な苦労ではなれません。

それは医者になりたい本人はもちろんのこと、それ以上に本人をサポートする周りの人も同じです。

何を隠そう、大学医学部は学費がかなり高いから!

大学へ入るには、何より相当の資金準備が必要になるのです。

特に私立大学の医学部の学費は尋常でなく、その額なんと3,000万円以上!?

もはやたった6年間の費用で家が一棟建てられるレベルです。

・私立大学の医学部ってなぜそんなに高いの?何の項目にいくらかかってる?

・月額いくらあれば私立大学医学部に通わせられる?

こんなお悩みを解決すべく、今回は私立大学医学部の学費について解説します。

「医者になりたい」という子供の夢に絶賛お悩み中のパパママ必見です!

私立大学の医学部数

私立大学の医学部は、日本に31校存在します。

ちなみに国公立医学部は合わせて51校。

国公立大学に比べて私立大学の学校数が圧倒的に多い割に意外ですね。

中でも私立大学の医学部は東京都を中心に関東圏内に集中しています。

私立大学医学部の学費

お待ちかねの学費です。

大学医学部への進学には費用がかかるということは周知の事実ですが、具体的にどんな項目が必要なのかはイメージつきにくいですよね。

それではこの膨大な費用の内訳を見てみましょう。

私立医学部で必要な学費は以下2通りに分けられます。

学校納付金

言葉の通り、学校に納める費用です。

学校納付金は主に以下3つの項目から成り立っていて、基本的にはどの私立大学学部でも納めます。

  • 入学料
  • 授業料
  • 施設設備費

学校納付金の中で一番早い時期に納めるのが入学料ですね。

大学入試試験が合格した後、期間内に入学料を納めないと入学資格が失われてしまいます。

入学料の納金は入学前の1度切りですので、次年度からは納める必要はありません。

一方で授業料と施設設備費は毎年計6年間の納金が必要です。

ちなみに筆者が通っていた私立大学の敷地内には、一頭100万円という噂の馬の銅像がありました。

しかも10頭!(乗馬がばれたらもちろん退学)

当時は高いなぁ程度にしか思っていませんでしたが、あの馬たちも実は”施設設備費”…?

諸経費

上記の学校納付金はどの大学学部でも納金を必須とされている項目ですが、これ以外でも目に見えにくい費用が数多く存在します。

  • 実験実習費
  • その他
    • 教材費
    • 大学会費・寄附金
    • 下宿代
    • 医師免許の受験・申請関連費

医者になるためには豊富な知識と経験が必要ですね。

そのためには実験や研修が必要不可欠であり、当然実験実習のための費用が必要になります。

特にこの金額は他の学部と比較しても高額。

白衣や聴診器の購入費用も実験実習費に含まれます。

見落としがちなのが下宿代です。

医学部生は研修等で帰宅が遅くなりがち。

そのためできるだけ大学近郊でアクセスの良いところを選ぶと、そうした駅周辺は人気なので必然的に家賃は高くなります。

特に私立大学の医学部は東京近郊に多いとお話ししましたね。

東京は都道府県の中でも一番家賃が高いといわれており、月々平均6万円はかたいです。

中には大学1年生は全員学生寮に入寮することが必須な大学も。

このように学費以外でも毎月費用がプラスされることを考慮しておきましょう。

ここで大学の費用の例として、私立大学医学部の中で一番偏差値の高い慶應義塾大学医学部を紹介します。

当該大学のホームページには以下のように記されていました。

出所⇒慶應義塾大学【学部】学費より筆者作成

慶應大学ではどの学部でも学費に「在籍基本料」というものがかかるようです。

これは慶応大学独自の費用のようですね。

どういったものに充てられているかの詳細はありませんでしたが、おそらく後援会費や同窓会費などが含まれているものと考えられます。

ところで総額を見て『想像よりも安いな』と思いましたか?

確かに3,000万円予想からすると随分割安になります。

しかし上記ホームページには、履修科目によって教科書代や実習費等が別途必要なこと、留学や研修の際も学費以外に費用が必要と記載がありましたので、総額が上記の費用よりも上乗せすることは間違いないでしょう。

学費と偏差値は反比例?

国が設置・運営しているために基本的な学費が全国で共通な国立大学に対し、私立大学の学費は独自で設定できるため比較的安価なところから超がつくほどの高額な大学まで様々。

私立大医学部についても大学によってかなりの差があり、実はどうやら偏差値と関係しているようなのです。

以下に学費の低い大学・高い大学順に10校ずつ挙げてみましょう。

学費の最安値は国際医療福祉大学の1,910万円ですね。

そのあとを順天堂大学・慶應義塾大学が続きますが、どこも偏差値65以上と高偏差値。

一方、川崎医科大学は偏差値が61.2と医学部の割には入りやすい代わりに学費が驚きの4,700万円!

国際医療福祉大学の金額の2倍以上の費用がかかっています。

これらを見ると、学費が低い大学ほど人気が集中し偏差値が高くなるようです。

つまり学費と金額は反比例の傾向があると考えられますね。

日本の私立大医学部生のうち6年間でスムーズに卒業できる人の割合は9割と聞きます。

また偏差値が高い私立大学は進級判定のハードルが低く、偏差値の低めの大学ほど留年する確率が高いそう。

先ほど偏差値と学費は反比例すると説明しましたが、この定義で行くと金額が高いところほど留年しやすいことになりますね。

つまり留年するとかなりの金額を更につぎ込むことに。

高偏差値の大学ほど狭き門であることは確かですが、親としては望みがあればぜひ高偏差値の大学を目指してほしいですね。

ただしここで上京組には思わぬ落とし穴が。

上にある学費順の表を改めて見てみると、学費が安い私立大学は関西医科大学を除いた9校が全て関東圏内の大学です。

東京に大学数が多いことも一理ありますが、それにしても随分な集中ぶり。

つまり東京以外の地方組が学費のかからない大学を選ぼうとすると必然的に上京を余儀なくされるということです。

そうした一人暮らしの生活費も加えれば、結局のところトータルで4,000万円近くなる可能性も。

これらのことから、進路選択には学費の面も十分留意して慎重に検討した方がよさそうです。

私立大学医学部の平均金額はいくら?

上記では私立大学医学部の金額幅について説明しました。

それでは全国平均にするといくらくらいになるでしょうか?

文部科学省が開示しているデータをもとに100円以下を四捨五入すると以下のようになります。

出所⇒文部科学省 平成28年私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)

先程の川崎医科大学の4,720万円を先に見てしまうと若干霞みますが、4年制私立大学の在学期間合計平均金額が500万円に対し3,700万円は他の学部と比較しても相当高額です。

もはや初年度の学生納付金だけで、すでに4年生大学の在学期間合計平均を優に超えています。

そしてなんといっても月額の高さ。

月々50万円とは、なかなか容易に準備できる金額ではありません。

初年度にいたっては月々60万超です。

加えて交通費や一人暮らしの生活費等もありますので、月々の支出は50万円以上になる可能性が高いでしょう。

それにしても、私立大医学部の金額だけを見ているとなんだか感覚がマヒしてきてしまいそうですね。

奨学金を活用しよう!

2018年8月、アメリカでもトップクラス大学であるニューヨーク大学が、当該大学医学部生の学費を全額免除することを発表しました。

というのも、ニューヨーク大学の医学部では年間約600万円の学費がかかりとても賄いきれない金額。

そのため卒業後も2,000万円近くの借金を負担するという深刻な社会現象が起きているようなのです。

借金のせいで優秀な人材を逃してはならないということから、大学は今回の対策に踏み出しました。

なんとも大胆な試みですが、経済的問題で医学部を目指したくても諦めかけていた学生には大変な朗報ですよね。

上記の説明でお分かりのように、日本でも大学卒業までには相当額の学費がかかっています。

その金額はアメリカと比べても差はないでしょう。

それでは日本の私立大学ではニューヨーク大学のような何か対策があるのでしょうか?

月額50万円なんてどこからも絞り出せない!

このままではお金持ちの家庭の子供しか医学部に進めない危機です。

安心してください、日本でも様々な奨学金の制度が備わっているようです。

私立大の医学部が最も集中している東京都で例を挙げると、東京都では「東京都地域医療医師奨学金」と「東京民医連医科奨学金」という制度があります。

条件や受け取れる金額等は異なりますが、どちらも卒業後に指定する病院に必要期間勤務すると学生時奨学金の返済が免除に。

参考⇒<東京都地域医療医師奨学金><東京民医連医科奨学金>

無条件で学費が無料になるニューヨーク大学ほどの太っ腹さはないですが、こうした奨学金制度を利用すれば年収400万円のサラリーマン家庭でも私立大学の医学部へ通わせられる可能性は出てきます。

また大学独自の奨学金制度を設けている大学も。

そして東京民医連医科奨学金の方は東京都に限らず国内の大学医学部生であれば対象になりますので、他地域の奨学金制度と併せて検討してみてはいかがでしょうか。

東京都地域医療医師奨学金には、以前は”特別貸与奨学金”と”一般貸与奨学金”の2種類がありました。

しかし一般貸与奨学金は、同時に開始された特別貸与奨学金制度に補えない部分の緊急措置として実施してきたもの。

平成29年度にその問題は解消されたため一般貸与奨学金の新規募集は終了し、平成30年度以降は特別貸与奨学金のみとなっています。

まとめ

今回の記事で、やはり私立大学医学部への進学は、学力のみならず金額面でもかなりの負担があることがわかりました。

とはいえ、私立大学医学部の学費には同じ医学部でも偏差値等によって金額に差があること、進路先や奨学金の利用等の選択肢によっては全く手の届かないような金額でもないようです。

まずは何より進学する本人の意思の尊重が一番重要ですが、学費に圧迫されて生計が回らなくなることは避けたいですね。

現在日本でも常々教育費の見直しがされており、2019年秋には幼稚教育の無償化がスタートします。

ひょっとしたら大学学費の負担も軽減される日も近いかもしれません。

どちらにしても備えあれば憂いなしです。

来るかわからないものに期待するのではなく、できるだけ早い段階から貯蓄を始めていきましょう。

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