
「貯蓄」と「保障」を兼ね備えた生命保険、学資保険。
私たちの親世から馴染みのある生命保険の為、名前を聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
最近では様々な貯蓄手段が提案されている中でも、学資保険は教育資金準備のツールとして以前と変わらない人気を保っています。
筆者の周りでも学資保険で子供の将来の教育資金を準備しているという友人は少なくありません。
それほど人気のある学資保険なら、どういったメリットがあるのかが気になるところ。
反対にデメリットはあるのでしょうか?
今回は学資保険加入の際のメリット・デメリットについて解説します。
学資保険を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
もくじ
学資保険のメリット
「こども保険」と別名がついているほど、こどもの為を考えた保険、学資保険。
学資保険に加入すると以下の4つのようなメリットがあります。
継続して貯蓄していきやすい
自力で貯蓄をしようとしたとき、たいてい貯蓄用の口座を別に用意し自分で振り込みをして貯蓄をするでしょう。
几帳面な方ならそれでもきちんと続けられそうですが、人間ですのでついお金を入れ忘れてしまったり、『今月は出費が多かったからちょっと少なめの金額にしよう』、『今月は赤字だから貯蓄に回せない』とつい甘えてしまいがち。
そうすると金額にむらができてしまいますし、将来お金が必要な時に思っていたよりも貯まってない!なんていう結果も招きかねません。
また、銀行口座等での貯金のメリットでありデメリットともいえる点は、「いつでも引き出せる」ということです。
思わぬ出費があったときにさっと用意できるのはありがたいですが、少しずつ拝借しているとそのうち貯金が底をついてしまうことも。
実はお金を貯めるのが苦手な人にこそ学資保険はオススメです。

学資保険は保険料を口座から自動引き落としする方法が多く、その月に出費が多かろうが生活費がピンチだろうが、強制的に保険料が差し引かれます。
金額も一定なのでムラができません。
また、学資保険は小中高校入学前に祝金として学資金を受け取れるプランではない限り、子供が17~18歳になる頃まで学資金は引き出せないのもメリットの1つです。
自己での貯金のようにお金の出し入れができないので、こうした不自由さが、結果的に継続してお金を貯められることにつながります。
いざというときの保障が付いている
学資保険は生命保険の一種ですので死亡保障があります。
そのため契約者(主に親)が亡くなってしまった場合、保険としての役割が働き死亡保険金を受け取ることができます。
しかしそれだけでなく、学資保険は契約者が重篤な病気や怪我、死亡等があった時に保険料の支払いを免除してくれるという保険料支払い免除制度が備わっています。
もちろん保障は継続されるので、子供が17~18歳になった時に学資金を受け取ることもできます。
親である私たちに何事があったときにでも、大切な子供の未来をしっかり守ることができるのは親としては安心ですね。
預貯金の利回りより高利
学資保険には返戻率というものがあります。
返戻率は、支払った保険料に対し受取る学資金がどれほど多いか?を割合で表したもの。
この%が大きいほど返戻率がよく、保険料より学資金を多くもらえている=”お得”ということになります。
ご存知のように近年銀行の利回りは少なく、いくら長い間お金を預けてもほとんど増えません。
その点学資保険は、低金利といわれている時代でもまだ高い返戻率を保っています。
ソニー生命では設定次第で107%まで引きあがることも。
(ソニー生命の学資保険について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
参考記事⇒【ソニー生命学資保険】私に向いてるのは円建?米ドル建?『ソニー生命』教育資金貯蓄にお勧めの商品2つの特徴と詳細)
返戻率は契約者や子供の年齢、保険料の支払期間、学資金の総額の設定によって変化します。
返戻率が高いということは、受け取る学資金の割に保険料が安く済むということとイコールです。
年齢は変えられませんが、その他の設計次第で返戻率を上げることは可能ですので上手にカスタマイズしてみましょう。
一定金額は非課税!
学資保険にはなんと税制優遇があるのをご存知でしたか?
もし保険料総額より学資金総額が多くなり得した分が50万円未満だった場合、学資金は一時所得扱いになるので増えた分は実質的に非課税になります。
預貯金で貯めると得した額の20%は所得税として差し引かれてしまうので、その点学資保険の方が有利です。
また、毎年の保険料は生命保険料控除対象にもなるため、所得税や住民税を低くできますし、翌年の住民税も安くなります。
例えば年間の保険料が8万円以上だった場合、上限の4万円分を控除にできるため、税率20%の人は年間8,000円(=4万円×20%)が保険料支払期間中ずっと還付されることに。
税金を減らしながら子供のためのお金を用意できるなんて一挙両得ですね♪
学資保険のデメリット
モノには何でも善し悪しはつきもの。
メリットが輝く学資保険にもデメリットとなることがあります。
学資保険のデメリットとされることは次の3つです。
強制引き落としが仇となる?!
毎月支払う保険料は一定です。
そのため毎月の出費が明確ですし、口座自動引き落としのため一定額が着実に貯まっていきます。
この半強制的な仕組みは貯蓄が苦手な人にとってとても大きなメリットなのですが、保険料を高く見積もってしまうと負担になってしまう可能性も。
保険料の支払期間を短くすると保険料総額が少なくなるため返戻率は上がります。
しかしその分1回に支払う保険料が多くなってしまいます。
せっかく家計のやりくりと教育資金の準備を効率よくするために始めた学資保険なのに、結局家計を苦しめる原因になりかねません。
返戻率を上げたいあまりに無理のある保険料金設定しにしてしまうと後々が大変になってきますので、くれぐれも保険料は細く長く続けられる金額に設定しましょう。
途中解約はリスク大
学資保険で最大にもったいないのは、途中解約をすることです。
私たちが支払う保険料には保険会社が運用につかう経費も含まれています。
学資保険を途中解約すると、その保険会社の経費に持っていかれる割合が多いため、保険解約金はほとんど手元に残りません。
学資保険に入っていた期間が短いほどその影響を受け、保険解約金を貰えない場合も少なくないのです。
やむを得ない事情がある場合は仕方のないことですが、途中解約しまっては今までの保険料が水の泡になってしまい大損です。
そうならないためにも、学資保険を一度始めたら最後まで続けられるようにしましょう。
加入には電卓が必須!
銀行の預貯金の利回りと比べるとずっとよい学資保険の返戻率。
しかし親世代の学資保険の返戻率と比べるとずっと低くなってしまっているのが現状です。
中には支払った保険料の総額よりも受取学資金額の総額が少なくなってしまう、いわゆる元本割れを起こす学資保険商品もあります。
そうなってしまっては、せっかくの学資保険の貯蓄性が薄れてしまうので、学資保険を検討する際は必ず電卓を叩いて返戻率がどのくらいかを確認しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回は学資保険のメリット・デメリットについてお話ししました。
ものの善し悪しは紙一重ですので、考え方次第でどちらにもなり得ます。
とはいえ誰だって損はしたくありません。
この記事をご参考にして、ぜひ”損をしない”選択をしてくださいね。

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